～2014年 1･2･3･4月～
すっかりと春真っ盛り！となりました
今年始めの旅は初めて訪れるスペイン、南仏、
そしてパリだったので
昨年後半はこの3箇所に関係する本ばかり読み漁っておりました
どの場所も食べ物が美味しく、お酒も“ワイン”が有名で
また、最大の目的でもある建築物、
そして自然豊かな土地であることも新鮮でした
おかげさまでワインについてはもう数年分勉強したのでは？と思うほど・・
（とは、申しましてもそれは私がもう食傷気味になってしまったので・・）
そして、南仏へ行くにあたり昨年からはまってしまったが、
この下記3冊
南仏に生きる小さな村サンドニの警察署長ブルーノシリーズ
これを読むとおフランスは本当に美食の国、
そして狩猟農耕国なんだな～とつくづく思いました
2冊目「葡萄色の死」は文字から想像できる通りワインの話
ワイン、ジビエ料理や数々のその土地ならではの食材を使った日々の食事風景や
近年ワインのみならず食の安全、ということでは日々問題視されている
遺伝子組み換え作物とワイン樽の話
そして、「黒いダイヤモンド」は正しく黒トリュフのこと
晩秋から冬にかけて1年で最もトリュフが採れるシーズンに
世界中からこのフランス産の黒トリュフが信じられないくらいの高値で取引され、
この最高級品である“フランス産”に中国産が・・という犯罪の話
この本から日本で“トリュフ料理”とされるお値段を見ると
本当にそのお値段でできるの？・・・おフランス産のもの・・・？と
新たな疑問も出てくるような・・（本当であれば、ごめんなさい
）そんな内容にもなっていて、とても興味深いです
私にとってはこの3冊は南仏を知るには最も面白い“ガイドブック”でもありました
そして、また皮肉なのが作者がおフランスとは犬猿の仲でもあるイギリス人
マーチィン・ウォーカーは英国ガーディアン紙のベテラン記者だった、とそうです
また1980年代後半から一世を風靡した
「南仏プロヴァンスの12ヶ月」のピーター・メールもイギリス人
北に位置するブリテン島はどうしても年間の日照時間では
ここ南仏にはとうてい太刀打ちできません
良いものは良い！と素直に賞賛できる彼ら（イギリス人元記者達）は
ある意味大人であり、強かさも感じます
まだ私はおフランス人の作者が英国に住んで
その土地を賞賛した本には残念ながら出会えずにいますが・・・
コッツウォルズ、湖水地方、コーンウォール、デヴォンに住む
おフランス人作者のエッセイを是非読みたいものです
（陽光はないけれど、それに代わる良いものが沢山ある場所と
私個人的には思っていますが・・・）
さて、そんなわけで今年6月には湖水地方＆ハドリアヌス・ウォーへ向かいます
久しぶりにイギリスの本を愉しむことが出来ました
旅の間に1回はのんびりとアフタヌーン・ティーを愉しみたい！
やっぱり私はイギリスのお茶とお菓子が大好き！です
おフランスの美しいケーキは見る分には“わー！綺麗！”なのですが、
美味しいお茶に合わせるにはイギリスのお茶受け（お菓子）
バナナ・モカケーキ
ムース系菓子は苦手な私にはこんなケーキが嬉しい！
次の旅のために見つけた1冊をご紹介いたします
この英国でのティー・タイムに
おフランス人作家が賞賛してくれてもいいのにな～と思いつつ・・
そんな気持ちに賛同していただける方が少しでもいらっしゃっていただければ嬉しいです
砂古 玉緒 著 発行元 双葉社 ￥1,500＋税 2013年7月初版
イギリスの中で最も自慢できる一つは
やっぱり“ティールーム”だと思う・・・
それもイングランドであってもウェールズ、スコットランドであっても
共通しているのはカントリーサイドのティールームは
落ち着ける場所としても欠かせないもの
そのお茶受けとしての代表格スコーンは
何故か、大きな街でいただくよりは
小さなティールームのものの方がより美味しく感じます
不思議です・・
ですから、まだ未知の素敵なティールームが沢山あるに違いない！と
お茶関係の本にはついつい手が伸びてしまいます
正直同じような本はすでにあるんだけどな～・・・と思いながらも
今回手に取ったこの本は
著者・砂古玉緒さんは現在は大阪で英国菓子教室を開き
イギリスの伝統菓子、地方菓子などを教えていらっしゃるそうです
広島生まれでイギリス在住は通算10年にも及ぶそう・・
渡英すぐにイギリス菓子に魅せられて習い、
様々なティー・ルームを訪れています
本の中身をパラパラすると
まだ知らないお店や最新情報に目が吸い寄せられました
１．ロンドン、２．ロンドン近郊、３．コッツウォルズと
大きく3つの地区に分けてご紹介していますが、
今まで同じような本でありそうでなかった全体像のMAP、
レシピ、ちょっとした“今の”お茶とお菓子情報が散りばめられていることに
今回はご紹介したいな～と思った要因でした
それが「英国菓子レシピ」、「ロンドンのフード・マーケットに行こう！」
「ティールームの旅をもっと満喫するためのTIPS」
先ずは本書からロンドンは街の中心のみならず
地下鉄で占めすと中心地はゾーン1だとすると
砂古さんのロンドンは大きくゾーン４くらいまでのご紹介にしています
そして、この広い範囲のゾーン４にあるロンドンの皇室のお庭
キューガーデンの「The Original Maids of Honour」から
すでに今までもご紹介出尽くした、と言っても過言ではありませんが、
以前訪れたこのティールームの居心地の良さはやっぱり外せません
キューガーデンに隣接する通り沿いにあります
正式な名前は「Newens」
それは代々引き継ぐ家族の名前ですが、
このお店に伝わる秘伝のお菓子
“メイズ・オブ・オナー”が余りに有名で看板になってしまったため
今ではそのお菓子の名前で通ってしまうほど
16世紀ヘンリー8世時代より門外不出とされたお菓子
“メイド・オブ・オナー”
ロンドンのティールーム紹介には必ず、と言っても良いほど紹介される
このお店はこのキューガーデンから程近いリッチモンド宮殿
ヘンリー8世のメイドが作ったのが始まり、とされています
ここでのアフタヌーン・ティーも良いのですが、
このお店でのお薦めはやはりここでしか味わえない“Maids of Honour”とスコーン、
お茶のクリームティー
この時は軽食がてらキッシュをいただきました
サーブは昔から変わらないブルー＆ホワイトのティーカップ、プレートセット
週末と夏場は非常に混み合いますが、
平日の早い時間、晩秋から冬はゆったりとした空気が流れて
とても穏やかな時間を過ごすことはできます
淡いピンクカラーの店内とオークカラーの椅子とテーブル
ロンドンに居ながらにしてカントリーサイドに居るようです
これから1年で1番陽の長い季節には
ここキューガーデンで過ごす前にテイクアウェイでケーキやキッシュを選び
簡易ピクニックもお薦めです
入り口入ってすぐのショーケース
そして、本書はこちらもちょっと郊外と言ってもゾーン3にある
「オレンジペコー」
郊外の住宅街にあります
こちらはバスに乗っても行ってみる価値あり！のティールームです
是非足を延ばして見てくださいませ
そして、ロンドンへ行く度に必ず1回は食事、お茶する大好きなオーガニック・ショップ
「The Natural Kitchen」
カプチーノ＆バナナブレッド
ケーキもお茶、デリも全てオーガニックもの
実は肉類が苦手の私でもここのハムは毎回美味しそうだな～と眺めてしまいます
本書でご紹介されているのは、2階のティールーム
いつも1階の大きなテーブル席か、外が眺められるカウンターだったので
2階は静かでオープンキッチンがあることは知りませんでした
是非次回時間を作って2階でのんびりお茶をしたいと思いました！
そして、ロンドンの中心ピカデリーサーカスから程近い場所
イギリスの伝統的なイングリッシュ・ブレックファーストとこのアフタヌーン・ティーがお薦め
「The Woseley」
比較的長い時間までアフタヌーン・ティーが楽しめ、
そしてもし男性やご家族がご一緒の場合は一緒に他のメニューも楽しめるのが
このウースリーでなら可能です
またホテルでのお茶はドレスコードもありますが、
やっぱり優雅な時間は欲しい！と言う方には
最近人気のホテル「The Goring」
ケイト妃が独身最後の晩にご家族と過ごした、というホテルだそうです
ギャラリーを楽しみながら、その後お茶・・となると、
ここは外せないでしょう！「The Wallace Collection」
コンサバトリー（温室）になっているウォレス・コレクション内のティー・ルーム
ギャラリーは無料で楽しめるので、
素晴らしいコレクションの絵画、工芸品を鑑賞後の一休み、
又はショッピング街のオックスフォードにも近いのでお茶だけの立ち寄りにもお薦めです
そして、ロンドンでも現在大人気が続いているのは
子供ばかりではなく大人のカップケーキ
2010年オープンとまだ新しいショップ
「Peggy Porschen」は
ケイト・モスのウェディング・ケーキを始めセレブから注目を浴び、
注文を受けてから作る、というスタイルです
ちょっと落ち着いてのティー・タイムとは少し違いますが、
今のロンドンで人気のカップケーキとお茶を愉しんでみてはいかがでしょう
こうしてみるとロンドンの中でもまだまだ行ってみたいティールームが
まだまだあることに嬉しくなります
勿論、足を延ばして次にご紹介のロンドン郊外、コッツウォルズと
“お茶しに行く”
なんて贅沢な時間でしょう
特にコッツウォルズでのお茶はクリームティーもお薦めです！
クリームティーはアフタヌーンティーでは重過ぎる、時間もちょっと・・
という時はこのスコーン＆ティー
オスタリーハウスのティールームにて クリームチィー
スコーンにはジャムとクロッテドクリームはつけてくださいね！
本書からこの欠かせないスコーン（全粒粉フルーツスコーン）、
それよりも軽めのショートブレッド、マフィンのレシピもご紹介されています
そして、曜日が合えば是非お薦めの場所
“フード・マーケットへ行こう！”
私も絶対にお薦めなのが、ボロー・マーケット！
お菓子のお店も沢山出ています
可能であれば、帰国日の前日、前々日にこのマーケットを訪れて
沢山のお菓子を買って帰る！というのが最近の私です
お土産には最適！そして、街中のお店よりも美味しい！安い！と
そうなったら持ち帰ることに躊躇はありません
本書最後の「ティールームの旅をもっと満喫するためのTIPS」では
少しづつお茶についての案内、
例えばアフタヌーンティー場所を決めるにあたって目安になる
“ティーアワード”
英国紅茶協会が審査し、認められたお店に与えられる証明書
これが掲げられた場所であれば、決して後悔はしません
お茶のみならず、お菓子や場所の雰囲気、
全てにおいて協会はチェックします
私自身もこのマークは必ず確認し、
アワードを持っている場所でのアフタヌーンティーを予約いたします
2012年英国紅茶協会でシルバーアワード取得の
モンタギューホテルのアフタヌーンティー
旅の最後にはここでのお茶が楽しみ
また、お茶についてのTV、映画、ティールームのお菓子教室の案内、
アンティークマーケット情報などが最後までぎっしりと詰まっています
最新情報のティールームガイドブックとして
次回の旅できっと生かせる1冊としてお薦めいたします！
またこの本から訪ねたお茶の時間をご紹介できたら嬉しいです
ご意見、ご感想をお待ちしております
